小学校受験において、私立・国立、大学附属といった観点の他に、女子高・男子校、という選択肢もあります。
そして、女の子の小学校受験においては、女子高を選ぶ・選ばない、というのは合格への戦略において非常に大きな意味を持つことになります。
というのも、都内の有名・難関女子高が11月1日を試験日と設定していることが多いからです。
また、この11月1日という日は、慶応義塾幼稚舎や青山学院初等部など、難関小学校も試験日の一部として設定しており(性別&誕生日によります)、東京の小学校受験の、いわゆる”解禁日”のような存在になっています。
前置きはこのぐらいにしておいて、「女子高」を選択する意味について、何冊か書籍を読んできましたので、気になった箇所など数回に分けて紹介していければと思っています。
「なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか」
第一回は、こちら。著者は、中井俊己さん。
なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか (学研新書)
まず、「女子は言語能力が(男子と比較して)高い」。このメッセージが何度も登場します。
これは、保育園の数年間の様子、また最近ですと幼児教室の子供たちの様子をみても、私自身共感できます。
一言で言ってしまうと、「女の子はおしゃべり」です。
「口が達者」と言ってもいいかもしれません。
(ちなみに、この性格の差は、ペーパーの出来にも関連してくると感じます。)
さらに、難関私立小学校の共学、特に大学附属は、男女の人数比率が異なり、男の子の人数に比較して女の子の人数は非常に少ないです。(例えば、早慶ともに同じ比率です。)
さて、書籍の中で、東京の品川女子学院の漆 紫穂子(うるし しほこ)校長の言葉が紹介されていました。
「女子高の意義を3つあげるとすると、1つは女子に特化したきめ細かなケアができること。
2つ目は、女性の特質を生かした能力開発が可能であること。
3つ目は、女子高では全部男子抜きでやらなくてはなりませんから、共学だったら気づかなかった自分の得意分野に出会える可能性があること。」
P147 第四章「男女の特性に応じた全人的な教育」より
将来、社会で活躍できる、社会で役立つ存在になって欲しいという願いが、結果として学生時代から自分の将来を(自分自身で)よく考えることになり、短期的には「進学実績」にも繋がっていく。
こう考えると、女子高の進学実績が(比較的に)高い、というのも、なんだかすっきりします。
男子には男子にあった、女子には女子にあった環境の中で、のびのびと自己を形成していく。
ひょっとしたら、このような考え方は古くなってしまっているのかもしれませんが、「伝統」とはそのようなものなのかもしれないな、とも感じました。
ところで、先の引用ですが、別の言い方をすると、別学の環境の中で教育を受けることで、「リーダーシップが形成されていく」とも考えられます。(特に女の子)
父親にとっては「女子高」は未知の世界だとは思いますが、子供の可能性を広げるという意味でも、変なイメージにとらわれずに、「女子高」という選択肢を考えてもよいのかなと感じました。
なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか (学研新書)
おしまい。
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